動画の撮影をはじめて困ることの一つ、シャッタースピード。
写真を撮影したことがある人は知っているかもしれませんが、
写真を撮影するときのシャッタースピードの考え方とも少し違うみたいです。
そこで本記事では、僕のように動画撮影をはじめてする人に向けて、
シャッタースピードの答えをまとめましたので、ぜひ参考にして、Vlog撮影をしてみてください。
今までとはちょっと違うVlogが撮影できると思います。
動画のシャッタースピードについて
シャッタースピードとは、
映像を取り込むためにシャッターを開いている時間を表しています。
シャッターが開いているとはどういう意味があるのでしょうか?
シャッターを開いている間は光を取り込むことができます。
つまり、シャッタースピードが短くなれば、取り組む光の量が少なくなっていきます。
例えば、シャッタースピードが1/60と1/120、
どちらがたくさん光を取り込むことができるでしょうか?
答えは、1/60です。
分母の値が大きいことは、シャッタースピードが速いことをあらわしています。
シンプルですけど、意外に重要なことなので再確認しておきます。
それでは実際に、
動画撮影をするときに、
どうやってシャッタースピードを設定したら良いのでしょうか?
動画撮影時のシャッタースピードをフレームレートで決める方法
動画と撮影するときのシャッタースピードは、
撮影時のカメラのフレームレート(FPS)で決めることができます。
フレームレートに関しては関連記事 Vlog初心者のころから知っておきたいフレームレート【重要】 でまとめましたので、くわしくはそちらをご覧ください。
基本的なシャッタースピードは、FPSの2倍の値を分母にした数値を使うと言われます。
60FPSで動画撮影するなら、1/120のシャッタースピードを使うことになります。
基本的なシャッタースピードの設定が見えてきたと思うので、
少し詳しく、
どれくらいのシャッタースピードの幅があっても大丈夫なのか確認します。
動画撮影するときのシャッタースピードはどこまで速く、遅くできる?
まず、シャッタースピードをどこまで遅くできるのかですが、
60FPSで撮影する場合は、
1/60のシャッタースピードが遅くできる限界です。
限界の値は、FPSの値が分母だと、ざっくり覚えておいてください。
シャッタースピードを速くする方に制限はないのですが、
映像で見た時に違いが出てきます。
シャッタースピードが速いと動きがより鮮明に、ブレがなく撮ることになります。
はっきりくっきりとした写真が重なって動画になったときに、
動きがくっきりしすぎて不自然な映像になってしまいます。
目で普段見えている動きと違ってしまうため、
くっきりしすぎるのも不思議な感じがしてしまうのです。
そのためあまりに速すぎるシャッタースピードは、
特にねらっているわけでなければ使わないほうが良さそうです。
動画撮影で使った方が良いシャッタースピードが地域で異なる
室内で蛍光灯の下で動画撮影するときは、気を付けた方がいい点があります。
フリッカーと呼ばれる現象です。
参考に動画をのせていますが、ちらつきが強いので注意してください。
このようなフリッカー現象を避けるため、
地域によってシャッタースピードを微調整する必要があります。
フリッカー現象が起こらないシャッター速度は次のようになります。
- 東日本 1/50または1/100
- 西日本 1/60まとは1/120
例えば、24FPSで撮影するときに、
東日本で蛍光灯の下で撮るなら、1/50のシャッタースピード、
西日本で蛍光灯の下で撮る場合は、1/60のシャッタースピードにします。
これで、フリッカー現象をさけることができます。
シャッタースピードを調整する方法
シャッタースピードを適切に設定する必要が少しずつイメージ出来てきたと思います。
ここで問題になるのが、
シャッタースピードをどうやったら適切な値にできるのかです。
具体例
24FPSで撮影をしたいと思い、
1/50の適切なシャッタースピードに設定します。
この状態で、天気が良い屋外で撮影をしてみると、困ったことになります。
明るすぎるんです。
明るさをコントロールする戦略1
シャッタースピードを速くして、
明るさをコントロールしようとすると、
くっきりはっきりとしすぎた、不自然な動画になってしまいます。
自然な映像に仕上げたいので、この戦略ではよくなさそうです。
明るさをコントロールする戦略2
絞りで明るさを調節しようと思うかもしれません。
シネマティックな感じに背景をぼかしたい場合は、
絞りを開く、つまりF値を小さく設定しないといけません。
絞りが決まってしまっているので、絞りで光の量の調節ができないのです。
むしろ光を取り込みやすい状態にしなければいけません。
この方法もダメそうです。
明るさをコントロールする戦略3
ISOを調整して、明るさを調整することができたはずです。
残念ながら、屋外ではすでにISOが100だったりするので、それ以上下げることができません。
カメラによってISO感度を下げるのにも限界があるので、
明るさを抑える限界があります。
明るさをコントロールする戦略4
もう手段はなさそうな気がしてきます。
この時に役立つアイテムが、光を弱めるNDフィルターです。
すごい明るいからND32のNDフィルター、すこし曇っているからND8のNDフィルターをつけるなど、
状況によって装着するNDフィルターを変えます。
いくつかNDフィルターを持っている方が、対応ができます。
面倒な場合は、可変式のNDフィルターもあるので、予算に応じて考えると良さそうです。
撮影するときに、「NDフィルターがあわないので撮影できなかった」
ということにならないように準備しておきたいですね。
動画撮影するときのシャッタースピードのまとめ
動画撮影に知っておきたいシャッタースピードに関してまとめてきました。
フレームレートと同じく、
ちょっと面倒に感じる知識かもしれませんが、
はやいうちから意識しておくと、クオリティの高い動画作成に役立ちます。
以下をかんたんに参考にして設定してください。
撮影FPS | シャッタースピード |
24 | 1/50 |
30 | 1/60 |
60 | 1/125 |
120 | 1/250 |
基本的にはFPSの値の2倍の値が分母になるシャッタースピードです。
FPSの値と同じシャッタースピードが選べない場合は、
その値に近いシャッタースピードを選びます。
さて、シャッタースピードもわかったことなので、さっそくVlogを試しに撮りに行きませんか?